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▽道具の詳細
胡麻竹の肌と、上品な景色が大変素晴らしい茶杓です。櫂先は丸く伸びやかで悠々と、笹舟を連想させてくれます。やや反った中節も全体の雰囲気によく調和しています。
作者は、寺社仏閣などの古材なども得意とする稲尾誠中斎。材料選びから削りまで、非常に吟味された美しい茶杓です。
立花大亀老師による銘は「笹舟」。
読みは「ささぶね、ささおぶね」とも。笹の葉で作った舟の事。初風炉の清々しい季節から夏場には大変喜ばれる銘です。七夕などにも良いと思います。
▽立花大亀について
臨済宗の僧。大徳寺塔頭徳禅寺長老。明治31年(1898)~平成17年(2005)。大阪府堺市生まれ。(1921)南宗寺で得度し、妙心寺専門道場で修行。大徳寺511世。大徳寺別院徳禅寺住職などを経て大徳寺宗務総長に就任。大徳寺派管長代務者。昭和57年(1982)から昭和61年(1986)まで花園大学学長。大徳寺最高顧問。如意庵庵主。平成17年(2005)8月25日遷化。
▽作者について
昭和22年京都生まれ。
建仁寺管長より三代目誠中斎を拝号し、昭和44年より家業の京指物を継ぐ。全国各地で個展を展開し知名度も高い。大徳寺、建仁寺をはじめ、諸寺社の古材道具の御用も賜っている。
▽道具寸法
長182mm
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