|
▽道具の詳細
胴径九寸六分(291mm)の炉釜です。
江戸時代の小田原天猫の作で、肩には霰の地紋が三角に配された洒落たデザインで、鐶付は切り立つような力強い遠山です。
天猫釜特有のきめ細かな肌と、背の高い口造り(甑口:こしきぐち)も魅力があります。口縁に鋳造時、湯がまわらなかった為にヤツレが生じているのも、侘びた風情があります。唐銅蓋は南鐐摘みです。
大西家十五代浄心による書付があります。 内外ともにすぐにお使い頂ける綺麗な状態です。
▽作者について 室町期の下野(栃木県)佐野市で出来た天明に対し、相模小田原で造られたものを天猫と呼ぶ。北条氏城下の鋳物技術であり、北条氏滅亡後はこれらを造った鋳物師が技術を携えて全国へと広まり、その釜作は江戸中期頃まで続いた。
▽道具寸法 胴径291mm×口径158mm
|