|
▽道具の詳細
弥七田織部、ヤンポ形の喰籠です。見込は広く、蓋は稜花口で造形も良く、全体的にすっきりとした清潔感のある喰籠です。
身の胴部は山形の幾何紋、蓋甲や見込には草花文、鳥の絵、松に青海波、蓋裏にも鳥の絵が描かれています。綺麗な土味、釉調も薄手でさっぱりとしてとても感じの良い喰籠です。高台内には彫名と陶印が捺されています。新品共箱付き。
弥七田織部は他の織部焼に比べて、慶長年間から寛永年間頃まで時代が下ると考えられています。それ故に作風は織部焼のうち最も洗練された洒落たものが造られ、後に続く京焼の茶陶仁清にも影響を及ぼした繊細な作風と言われています。
▽作者について
田中源彦(たなか・もとひこ) 昭和29年土岐市に生まれる。父の源也と佐々木八十二に師事し織部や瀬戸を主に焼く。後に丹波立杭市野省三に師事する。平成9年、第一回現代茶陶展銀賞受賞、第八回織部の心作陶展金賞受賞。将来が有望視されている。菊泉窯。
▽道具寸法
径235mm×高110mm
|