このお道具には鑑定書が付属します
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▽道具の詳細
大変上品で姿の良い堅手水指です。堅さや重厚感が見た目にも感じられます。外周の穏やかで繊細な轆轤目に対し、見込は力強くうねり、段差のある轆轤目が特徴的です。李朝初期の陶工の中でも名手による作品と思われます。
清潔感のある釉色、正面右肩には三日月のような釉景、胴より高台周りまで山並にも見てとれる大雪崩など、堅手水指の中でも特に釉景に恵まれた水指と言えると思います。
南蛮芋頭水指などにも見られる侘びた摘みが特徴の南蛮製の蓋、黒塗蓋、島津法樹先生の鑑定書が付属します。桐箱入。
口縁に3本のニュウが入っていますが時代経過からみても綺麗な状態です。ニュウは肩で止まっており、お使い頂くうえで問題はありません。
▽鑑定書より
この壺は本来李朝初期に塩壺として用いられたものである。算盤玉形のやや大きな堅手の壺は古来より、見立てて水指に用いられている。刷毛目や粉引などのようにやや柔らかい感じのするものに対し、初期の白磁であるこの壺を茶人は堅手と呼び珍重した。本歌のすぐれた堅手水指である。
▽道具寸法
径182mm×高180mm(南蛮蓋をした状態)
口径112mm
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