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▽道具の詳細
「灰篩と云うと、長く茶の湯に親しみながら、案外と無頓着な方が多いようです。茶事のご馳走の一つは灰だとか、火事の時に何よりもまず灰を持って逃げた、と云うようなお話を耳にいたしますと、あだや疎かにはできません。」寂心庵宗克灰篩栞より
@炉・湿し灰用 粒子の粗い湿し灰をふるう
A炉中用 常に炉の中に入れておく灰をふるう
B風炉・粗目 汚れのない灰を手早くふるう
C風炉・標準 一番基本になる灰をふるう
D風炉・極細 鱗灰用の灰をふるう
昔ながらの曲物にこだわった灰篩の五点組です。
粗い目の炉用は、直径が広く浅めで、早くふるう事が出来、灰の肌理が細かくなるにつれて、篩の直径も小さくなり、深さも深くなって、より繊細な篩ができるように工夫されています。使い終わったら五点を重ねてコンパクトに収納できます。曲の木地の光沢も良く、網目との境もきっちりとしているのは、木地曲物ならではです。古風を楽しみながら灰の手入れを楽しんで頂ける事でしょう。メッシュの選び方も長年の経験による5点組です。
▽考案者について
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寂心庵宗克
(じゃくしんあん・そうこく)
キリスト教牧師・茶道正教授
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1974年裏千家学園一期生として卒業。
鵬雲斎宗匠より茶名「宗克」「寂心庵」「自在軒」の号を拝名する。1978年より、関西を中心に茶道(茶事・灰景指導)、華道の指導を始め、現在は全国で灰景の指導にあたる。
鵬雲斎宗匠の下、韓国、インドネシア、バリ、東西ドイツ、チェコスロバキア、ベルギー、フランス、スイス、オーストリアなど諸国を行脚し、茶道を通じて異文化交流活動を続ける。裏千家茶道誌「淡交」に、「茶事千回こぼればなし」を一年間寄稿。
全国で灰景指導の活動を続ける。大覚寺華道学園、同書道学園卒、都山流尺八、細川流盆石、御家流香道、志野流香道を学ぶ。茶人にして、キリスト教の牧師でもある。 |
▽道具寸法
最大 炉用・湿し灰用 直径30cm
最小 風炉・極細 直径18cm
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